今回のテーマは、「永遠のマハ?ゴヤが見つめた女性たち?」。
スペインの巨匠フランシスコ・デ・ゴヤ(1746-1828)。
プラド美術館が世界に誇る代表作「着衣のマハ」が、いま40年ぶりに日本で公開されている。
この作品は、同じ構図・同じモデルの裸婦像「裸のマハ」とペアで描かれたという、
美術史上例を見ない異色作。
モデルは誰か、なぜ2枚組なのか、記録は無くその背景は謎に満ちている。
宮廷画家として活躍していたゴヤは、43歳の時、突然聴覚を失った。
その頃からゴヤが見つめ始めたのが「マハ」と呼ばれる、下町に生きる粋な女性たちだった。
ゴヤは、街を歩き、社会の底辺で生き生きと暮らすマハたちを素描に描く。
その数、数百枚。
それらはやがて「着衣のマハ」と「裸のマハ」に結晶していく。
神話画以外の女性の裸体を描くことは固く禁じられていた時代、
ゴヤは同時代の女性像である2枚の「マハ」を描いたかどで、
カトリックの異端審問所からの召還を受ける。
自らの命を危うくしてまで、ゴヤがこの絵に込めようとしたものとは何なのか?
また、スタジオではそのポーズの秘密を探る最新の科学調査も試みながら、
「着衣のマハ」に秘められた謎に迫る。
山本寛斎はゲスト出演し、寛斎ならではの視点で、「着衣のマハ」に迫ります。
どうぞお楽しみに!!